2022-2-28

世界のベストリゾート【極寒リゾートの魅⼒】

「人と違った体験をしてみたい」「日常とはかけ離れた時間を過ごしたい」。旅のプランを考える際に、こうした考えが浮かぶことはないだろうか。そのどちらも満足させてくれる場所が存在する。「極地」つまり北極・南極である。 冒険者・探検家など、一握りの人しか訪れることができなかった極地も、最近では、リゾートホテルが建設され、日本からもツアーが組まれるなど、誰にでも手が届く場所となっている。究極のリゾート地ともいえる、北極・南極の魅力をご紹介する。

地球の南北に存在する、非日常のロケーション

北極圏は大部分が海と氷に閉ざされた世界。対する南極は大部分が大陸と氷の世界である。高地にある南極の方が気温は低く、平均気温だけを見ても日本の昭和基地で0℃から-20℃、南極点では-30℃から-60℃に達する気候である。最低気温は-80℃以下になる地域もあるというから驚きだ。北極にはホッキョクグマやホッキョクギツネ、南極にはペンギンがおり、両極に共通して住むクジラやアザラシなど極寒の環境に適応した生き物も少なからず生息している。全体的に厳しい環境であり、非日常の世界を体験できる。ただ、暖かい地域には草地がみられる場所もあり、火山地帯の周辺には温泉もあるというから驚きだ。

各種クルーズが充実の北極ツアー

旅行先の魅力を手軽に、そして効率的に知ることができる手段の一つが、各種ツアーへの参加である。北極圏には、カナダ、アメリカ、ロシア、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、デンマークの8カ国の陸地が含まれる。氷に覆われているエリアがあるが、北極点周辺には南極の様に大陸はない。

そのため、北極圏への旅行では、グリーンランド、カムチャッカ半島など近隣のエリアを含めたクルーズが充実している。クルーズを楽しみながら、クジラやホッキョクグマなど極地の生物との邂逅を目指すことができるのだ。白夜シーズンには真夜中の太陽を見ることもできる。

自分の足で南極点に到達も可能、ステイも可能な南極ツアー

南極旅行では、雪と氷の世界、ペンギンやアザラシなどの野生生物の見学ツアーなど、興味に応じた南極圏内のツアーに参加できるほか、南極大陸に上陸し、スキーや登山のほか、極地でのハイキング、生息するコウテイペンギンの巣を見学するツアーなどを満喫することができる。古の探検家たちが目指した南極点を自分の足で踏みしめ、そのままオーバーナイトステイをすることも可能だ。

また、南極にはリゾート地のような宿泊設備も整備が進んでいる。南極大陸に連泊しながら極地の自然を肌に感じつつ、さまざまなアクティビティにチャレンジすることができるのだ。ハイキングやシーカヤック、ヘリコプターでの遊覧飛行や熱気球など、体験できるアクティビティの内容は多彩だ。北極・南極ともオーロラ帯と呼ばれるエリアがありオーロラウォッチングを楽しむことができる。運に左右される可能性もあるが、極地の神秘を感じたいのであれば、トライしてみたい。

日本発着のツアーも可能、極地で過ごす非日常

北極・南極ツアーどちらも日本発着ツアーがある。2週間、3週間と長期間の日程になることがほとんどであるが、リゾート地への長期滞在同様、日常を離れたリフレッシュと考えるといいのではないだろうか。南極ツアーの場合、11月頃から3月頃までが春から夏にあたる。ツアーで訪れるのであれば、この時期がベストシーズンになる。南極は南半球に位置しているため、季節は日本とは逆であることがその理由だ。

気候への準備が気になる点だが、ツアー会社では、服装や携行品の目安をアドバイスしているため、それに従って準備することで安全なツアーを楽しむことができる。極地はどの国の所有物でもない。世界六大陸の一つである南極大陸も、世界各国による南極条約が結ばれ、領土権主張の凍結や平和利用が定められている。それ故、紛争などの危険はないが、世界で最も過酷な自然環境が人の往来を阻む。「日常を忘れて過ごしたい」「非日常を体験したい」、という場合にはうってつけだと言えよう。極地で過ごす究極のリフレッシュ。コロナ禍が終息したら、一度体験してみてはいかがだろうか。

Business Issue Curation